セーフティゾーン

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8月が過ぎ、夏休みが終わった子ども達が悲喜こもごもの様子で登校・登園し始めています。
生活の変化だけでなく季節の変わり目とも重なり、不安定になる子どもが多く見られる時期です。
保育園の園児なら登園時にぐずって大泣きするなどわかりやすいのですが、小学生あたりから、大人には直接伝えず、不安定を自分の中だけに抱え込んでしまうこともあります。
最近では夏休み終了直前になると、そうした不安を抱えた子ども達に向かってのメッセージが出されるようになりました。

こういった状態になった子ども達に対して重要な役割を果たすのが「セーフティゾーン」です。 安心して過ごせる場所、傷つけられたりしない場所、と言った意味です。
一歩外に出れば、子ども達も様々なことに遭遇します。そこでは挑戦したり、我慢したりすることも少なくありません。その中で不安な気持ちになることは、まだ未成熟な子どもたちにとっては当然なことと言えます。
不安定な状態にある子どもに対して有効なのは叱咤激励ではなく、安心です。セーフティゾーンにいる間は誰からも傷つけられず安心していられるので、外に出ても「そこ」にさえ戻れば大丈夫だ、と信じられる気持ちが、子どもの心を安定させる力になります。

保育園は常にセーフティゾーンとなるべく環境を整備しています。
ぐずっている子どもは困らせたくてしているのではなく、困っている自分を知らせたくてぐずっています。こういった時こそ、大人がその子にとってのセーフティゾーンになれるよう、心がけたいと考えています。