よりよい贈り物

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ご入園・ご進級、おめでとうございます。
平成も残すところ1ヶ月、このコラムを書いている時点では新元号は明らかになっていませんが、まさに本日、新時代の元号が広く告げられていると思います。
新元号と新天皇の御世が平和と繁栄に彩られたものとなるようにと願わずにはおれません。

平成の初めと現在を比較すると、隔世の感があります。
一人1台携帯電話を持ち、インターネットによって世界中が繋がり、コミュニケーションだけではなく知識の蓄積もデジタル化され、数多くの便利なサービスを受けることができるようになっています。
30年前に「30年後はこんな世の中になるよ!」と正確に伝えたとして、どれだけの人たちが信じてくれるでしょうか? 「ちょっと変わった人だな」という程度で、ほとんどの人々は相手にしてくれないのではないかと思います。

たった30年間で、想像もつかないことが起こりました。むしろ予想通りだったことのほうが少ないのではないでしょうか。
目の前にあることでも、それを正当に評価することは難しいものです。ましてや、自分の経験にないものと出会ったとき、判断を下すのは「伸るか反るか」の賭けのようなものでしょう。
その賭けにどう対応するのか。大人が教えることができるのは「今」のことだけで、「未来」は教えられるものではありません。子どもに必要なのは、未知のものと向き合うとき、思考し判断するための能力に他なりません。
そのためには、「正しいことを教える」ことよりも「自分の頭で考える方法を与える」ことのほうが、子どもへのよりよい贈り物と言えます。

今井保育園は「30年後の世界を担う人を輩出する」というイメージを持って保育を考えています。
いま目の前にいるのは0〜5才の子どもですが、この子達が30年後に大人となった時、どのような未来を受け止め、考えながら生きていくかを想像していきたいと考えています。

それには子どもに自分で決める「自由」と豊かな「遊び」、そして大人からの「信頼」が必要不可欠となります。
一人ひとりの成長はそれぞれのペースでゆっくりと進みます。ゆっくりゆっくりと見守ってまいりますので、よろしくお願いいたします。