油断する心

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8月が終わります。今年の8月は連続して雨続き、雨が上がった後も天候不順が続いています。
例年20日間前後は行なえるプール遊びもなかなか実施できませんでしたが、水遊びは盛んに楽しんでおりました。

さいたま市の保育所で4才の女の子がプール中に死亡してしまうという痛ましい事故がありました。
この保育所では2名の保育士が監視していたのですが、その2名はプールの片付けをしており、その目が届かない状況が生まれた時に事故が起きたとのことでした。

おそらくプールで遊ぶ子ども達にはいつもと変わったところはなく、いつも通りのプール遊びの様子であったでしょう。保育士たちはその様子に安心し、そろそろプールも終わりの時期なので、もう使わない道具を片付けてしまおう、という気持ちになったかもしれません。そのわずかな時間に、女の子はプールの中で事故にあってしまったのです。

この事件を聞いて、特殊なことではない、私たちの園でもいつ起こってもおかしくない事故だ、と戦慄いたしました。
子どもは気温の上昇などで突然意識を失うことがあります。この女の子も溺れたわけではなく、突如として意識をなくしたのかもしれません。そういった不測の事態に対応するために、保育士は常に水面から目を離してはいけないのです。

しかし、少しでも片付けを楽にしておきたくて…という大人の都合を優先した行動により、幼い命を助けることができなかったのです。
ちょっとくらいなら…まさかそんなことは起こらないだろう…といった油断する心が、幼い命を失わせたとも言えます。

他山の石として、最大限の注意を払って、あと数日のプール遊びを見守っていきたいと存じます。
最後に、亡くなった女の子のご冥福をお祈りいたします。