育児情報のはなし

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ひょっとして私はダメなママなのかも…
赤ちゃんが生まれると、突然新しい生活になります。
混乱している中、初めてのことばかり。
育児情報をネットや雑誌で手当たり次第調べて、できる限り赤ちゃんにいいことをしようと考えます。

ところが集めた情報は、矛盾した内容だったり、肝心なことがぼかされていたりと、さらに状況を混乱させます。判断ができず、ただ呆然と「どうしよう…」とたたずんでしまうこともしばしば。

育児雑誌をめくると、ばっちりメイクをしたママにブランド物の服を着たお子さんの写真や、ファッション雑誌並に載せられた洋服・小物類、きれいに盛りつけられた幼児食などが次々と登場し、「我が子はおっぱいを飲んでくれず、夜泣きに悩み、睡眠不足で肌がボロボロ…こんな素敵な料理を作る自信もない…ひょっとして私はダメなママなのかも…」と打ちのめされそうになります。

ちょっと待ってください! 雑誌に載っているのは「夢のある商品」であって「現実」ではありません!
ばっちりメイクのママは雑誌に載るからと前日ははりきって美容院に行ってるだろうし、せっかくだからと一張羅をわが子に着せているのでしょう。
ファッションや小物を載せておかなくては女性の目は引けませんし、「前日の残り物で作った幼児食」じゃあ夢を感じさせることはできないと編集者は考えています。
だから非現実を紙面に踊らせているのです。

情報ではなく、目の前の子供に目を向けて
赤ちゃんが夜泣するのは、理由があります。お腹がすいた、おむつが気持ち悪い、汗をかいて不快、なんか知らないけど不安なの! と理由はいろいろですが、決してお母さんのせいではありません。

お子さんは見た目がきれいな食べ物が好きなのではなく、大人が食べているのと一緒のものが食べたいのです。食が進まないのは、もう子供こどもした食べ物ではなく、大人と同じものが食べたいという意思表示かもしれません。ぜひ大人が食べているものを食べさせてあげてください。味付けが濃い場合は、お湯や牛乳で薄めたものを与えてもいいと思います。

本当の育児情報は、おおらかで力を与えてくれるものです。
もしお母さん自身が「私はだめなママだ」と思うということは、よりよい親になろうとする努力家だという証明以外、意味はありません。
自信を持っていいんですよ。

私が育児と向き合った時、呆然としてしまったところから引き上げてくれた本を紹介します。

『育児の百科』松田道雄

松田道雄先生の本『育児の百科』はもう何十年も読み継がれている育児書です。
3巻に及ぶ厚い本ですが、年齢ごと、悩み事に分けて書かれているので拾い読みでも十分参考になります。
子育てで悩まれている方なら、できればお読みになってください。きっと肩の荷をおろしてもらえると思います。