おはなし」カテゴリーアーカイブ

園長のはなし

例年通り、が通用しない

今年の夏も大変暑い日が続きました。
このような時期、以前の園庭では遊ばせることができませんでしたが、新園舎になって園庭が北側に移ったことでちょうどよい日陰ができて、子供達に外で水遊びをしてもらえました。

実は園庭を計画する中で、園舎から離れたところに水遊び場を作ろうかな、と、なんとなく考えておりました。
しかし実際の様子を見れば、そこは一日中陽が当たり続けるような場所で、とても夏場に子供たちを遊ばせることはできません。むしろ一日中陽があたるのであれば、冬の寒い日でも比較的あたたかで遊びやすい場所になるでしょう。
想像力の及ぶ限界を知る体験でした。

さて、いまだ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威は続いています。
青梅市内では、この脅威の最前線で頑張ってくださっている医療関係者の方々に感染が拡がってしまいました。懸命な医療行為の中で感染された皆様が、1日も早く回復されることを祈るばかりです。

感染を防ぐには、3密を避ける、大声を出さない、マスクをするなどの対策が有効です。
今井保育園は感染対策として、年間行事でこれらを避けられないものに関しては中止の判断をしております。

例年通り、が通用しない現在、全国の保育園で年間行事や保育日課の見直しが進められています。
保育園は子供が育つ場所ですので、そこで行なわれる保育は子供が育つために大切なことが最優先とされます。今まで行事を通じて達成されると考えていたことが行なえなくなった中で、本当に行事が必要なのか? 他の選択肢はないのか? と検討しているお話をうかがいます。

当園は数年前より、全年齢を通じての「子供の主体性」を重んじ、何をするか・何をしないか・続けるか・やめるかなどの判断を子供達が行える保育を行っています。
この中で行事のあり方も議論し、考え続けてきました。我々がいったん得た結論は「行事のあるなしに関わらず、子供が主体的であること以上に、成長を助ける方法はない」というものです。

新型コロナウイルスの影響もさることながら、最終的には子供の利益となるように保育が行なえればと考えております。
ご家庭のご協力あってのことですので、ご理解いただけますようお願いいたします。

[公開日時]2020/10/01 16:00 [カテゴリー]

体罰としつけ

子育てをしていると「体罰」と「しつけ」の関係について考えることがあるのではないでしょうか。
最初にお伝えしておくと、この二つはまったくの違うものであり、「体罰」はいかなる理由でも許されない行為です。

圧倒的な力の差がある者同士で、不利な立場にいる者は、声をあげることはできません。これが大人と子供の関係にも当てはまります。
大人からすれば「軽くたたいただけ」「軽くつねっただけ」「愛情表現のひとつだ」といったところで、子供の心身に痛みを感じさせる行為すべてが恐怖を植え付ける体験であり、「体罰」なのです。

しつけのために体罰を使うことは、恐怖による支配に他なりません。
この「体罰」には「言葉による暴力」も含まれます。

体罰問題に取り組んでいる方の講演会で、会場からの「しつけと体罰の境目はどこにありますか?」という質問に対し、講演者は「その質問は体罰を肯定する意味を含んでいるので回答できない。体罰を使わなくてもしつけはできます」という回答をされていました。

しつけは「躾」という文字の通り、立ち居振る舞いを美しく見せるためのものであり、マナーでもあります。
子供の自由な発想や行動はその子の成長に必要なことであり、上記のような立ち居振る舞い・マナーを獲得する前の土台として十分に体験していなくてはなりません。
これら立ち居振る舞い・マナーは子供が成長し、理解できるようなった時に伝えていけば良いことです。

自分が子供の時の経験から、体罰もやむをえないと考える方もいると思います。
しかし子供だった自分はそれをどう感じていたでしょうか?
子育ては自分の育て直し、子供の頃に嫌だったこと、して欲しかったことをやり直す機会でもあります。
自分自身をどう育てたいか、もう一度考えていただきながら、お子様とコミュニケーションをとっていただければ幸いです。

[公開日時]2020/09/01 16:00 [カテゴリー]

コミュニケーション手段を習得するということ

新型コロナウイルスが私たちの日常を大きく変えてから、すでに5ヶ月が経過しました。いまだに決定的な治療法はなく、早くて来年の前半に完成すると言われるワクチンに期待を寄せている現状です。
私たちの生活は決定的に変わってしまったのですが、そう器用にすべてを受け入れられるほど、大人は柔軟ではありません。
しかし、子供達は柔軟です。大人の姿を手本に、自分たちはどう振る舞うべきかを学ぼうとします。

私たちは、うれしい時、怒った時、何か伝えようとした時など、様々なコミュニケーション手段の中から、自分が適切だと考える方法を用います。
うれしい時は「笑顔でありがとうと言う」とか、怒った時は「不満そうな顔にして嫌だと言う」といった、「共通で認識できるシグナル」を出すことで、自分の感情を伝えようとします。
その方法は、生まれた瞬間から周囲にいる人を真似し、繰り返し見て聞いて覚えてきたものです。上記のようなコミュニケーション手段を「当たり前」として習得したからこそ、共通の「言語」として機能します。そしてどうやらそれは、人類共通のものでもあり、「笑顔」「不満そうな顔」という「言語」は、言葉が通じなくても伝わります。

ところが、です。極端な例ではありますが、もしうれしい時「怒鳴りつける」、ちょっと声をかけるときに「引っぱたく」などの間違ったコミュニケーションを取り続けたら、どうなるでしょうか。
子供はこれらの方法を「コミュニケーション手段」として「習得」します。そして、それを日常生活で実際に使ったとしたら……果たしてコミュニケーションは成立するのでしょうか?

大げさな例を挙げましたが、これに近いことになっている人は、それほど珍しくはありません。大人が悪ふざけ程度に行なっていることでも、子供は大いに参考にし、そして望まない結果となる場合があります。
大人として、子供の前での振る舞いには気を付けなくてはならないでしょう。

[公開日時]2020/08/03 16:00 [カテゴリー]

いつも子供は一所懸命

各宣言・措置、東京アラートが解除され、6月から「新しい生活様式」のもと、私たちの新しい日常が訪れました。
保育園はと言いますと、4月の年度始まりが2ヶ月遅れでやってきた様子で、2ヶ月間の「日常」からの転換は、大人同様に子供たちにとっても大変なことであると感じます。

ある教育研究者の方が、3月の臨時休校期間に際し「1ヶ月後に子供たちの学力について調査してみると良い」とおっしゃっていて、休校が良い影響を与えないのではないか、と危惧されていました。
しかし都合3ヶ月間の臨時休校・自粛期間を経た子供たちを改めて見るに「子供はどんな環境でも成長するし、学ぶ力を持っている」と思わざるを得ません。

大人が手間ひまをかけただけ子供がよく育つ、というわけではありません。逆に「成功するように」「失敗しないように」と大人が手を出してしまい、自分で考え実行することに戸惑うようになってしまった子供の姿を見ることがあります。
同じ月齢・年齢の子と比較しても意味はありません。他の子よりもできる時期が遅くても、時間と共にできることが増え、いずれほとんど違いはなくなります。

問題を作り出すのはいつも「大人の願望」です。
子供自身には何も問題はなく、ただ与えられた時間が少なかったり、大人が考えた「結果」と違う結果にたどり着いただけだったりします。
私たち大人がゆっくりと時間を取って、子供が何を考えているか丁寧に観察すれば、大人の心配がほとんど不要なものであると知ることができます。

いつも子供は一所懸命です。その一所懸命さに敬意を持ちながら、新しい日常を送りたいと考えています。

[公開日時]2020/07/01 16:00 [カテゴリー]

尽きない興味

今日から6月です。3月の初めから続いていた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大対策も3ヶ月を過ぎ、ようやく第一段階である「新しい日常」にたどり着きました。
全く未知のウイルスに対応するため、厚生労働省のクラスター対策班が打ち出した「3密(密接・密集・密閉)を避けることや、国民への信頼から成り立つ罰則を伴わない外出自粛要請などが功を奏し、外国に見られるような目を覆う惨状は避けられました。これらの対応方法は広く世界に知られるところとなり、諸外国でも導入しようとする試みが始まっているそうです。
今井保育園という小さな場所ですが、ご家庭の配慮によって今のところは平穏を保てております。今後も対策を怠らないようにしつつ、子供たちの成長のために、保育を継続できるよう考え、行動してまいります。

さて、ここのところ新型コロナウイルスの話題ばかりでしたので、それ以外に私が驚いたニュースをひとつ。
私たちのもつ科学文明はこの世の仕組みを解き明かしてきました。そこには「この宇宙のどこでも物理法則は同じ」という前提があります。
ところが地球から遥かに離れた場所にある天体を観測している中で、その付近の空間では電磁気力(電磁相互作用)が異なる可能性がある結果が出てきたそうです。電磁気力はプラスとマイナスが引きあったり、同じもので離れようとしたりする力のことで、原子や分子が形を保てているのはこの力によるものです。
もしこれが事実となると、私たちを構成する物質がいま目の前にあるような形では存在できなくなり、まったく違う光景が広がっていることになります。また我々がそこに行ったとして、今の形を保てないのではないか、とも考えられます。

ご興味のある方はこちらのページに解説がありましたので、よろしければご一読ください。
https://nazology.net/archives/58281

まだまだ世の中には知られていないことがたくさんあります。興味は尽きませんね。

[公開日時]2020/06/01 16:00 [カテゴリー]

大きな変化がやってくる

緊急事態宣言が出されてから、1ヶ月が経とうとしています。園の様子も過去とはまったく違う姿となり、たくさんの子供たちの元気な様子が毎日見られたはずだった園内は、ひっそりとしています。

はからずも、我々はこの社会が大きく変化する場に居合わせているようです。ここまでの大きく急激な変化は第二次世界大戦以来だと思います。
同じく、今までの歴史上にもそういったタイミングは何回も存在していたのですが、どこかで「まさか自分が生きている間にこんなことがおこるわけがない」と考えていました。それはおそらく、過去にあった変化のタイミングに生きていた人々も同じだったでしょう。

私たちの社会はそういった歴史的事件を乗り越えて、今のような形となりました。
新型コロナウイルス感染症という脅威も、いずれ日常の一部となり、変化した社会の中で私たちは生きていくことになります。

ではどのような社会になるのか、正確に言い当てることは困難ですが、今まで当たり前と考えていたことのいくつかは意味を変えてしまったのではないかと感じることがあります。
保育園での例を一つあげると、たくさんの人が集まる行事(入園式・卒園式、運動会など)を昨年までと同様に行なうことは、「新型コロナウイルス後の新しい常識」では難しいことと判断されるでしょう。

寂しいと思われる方もいらっしゃると考えますが、子供たちの未来はこういった変化が数多く積み重なって起きた先にあります。今井保育園が掲げる「子供の育つ力を守る」保育は、自ら考え、答えを作り出せる子供の力を信じることと同じ意味を持っています。

今こそ我々大人が「自ら考え、答えを作り出せる」ことを子供たちに見せて、お手本を示す時と考えます。そうすることで、さらに強く子供達の力を信じ、変化をより良いものにできるのではないでしょうか。

[公開日時]2020/05/01 16:00 [カテゴリー]

一年の成長

この度はご入園・ご進級、誠におめでとうございます。
人の成長は日々刻々と続いており、その節目を今日という日において見ると、この一年の成長には驚かされます。

1年前、寝返りできなかった子が、今は歩いています。
1年前、喃語(あー、うー、といった言葉)しか話せなかった子が、今は「おやつちょうだい」とお話ししています。
1年前、両手でボールを投げていた子が、今は片手で遠くまでボールを投げています。

1年前を思い出せば、今日の姿は驚異的な成長に見えます。いま困っていること、悩んでいることも、1年後にはほとんど解決しています。
ですから、今ここで起きていることに注目してもらえたらと思うのです。
子供は一所懸命に、良いことと考えたことを行ないます。大人の目から見たときに「こんないたずらして!」と言いたくなるようなことも、子供が考えた良いことのはずです。

そこに子供の成長があります。ぜひ大人が困る結果であっても、子供の一所懸命を善く観る(善いものとして観察する)ようにお願いいたします。

いま世界を危機に落とし入れている新型コロナウイルス(COVID-19)感染症ですが、1年後はまったく違う状況になっていると思います。そしてそれは必ず良い世界だと確信しています。
一緒に乗り越えていきましょう。

[公開日時]2020/04/01 16:00 [カテゴリー]

風邪は万病のもと

新型コロナウイルス(COVID-19)の対応について、当園からも毎日のようにお知らせを伝えており、大変ご迷惑をおかけしております。
また子供を持つ職員にも関わることですので、各ご家庭においての保育にご理解をお願いするなどご協力をいただき、感謝いたします。

突如発生した未知のウイルスということで、困惑と不安が世の中を覆っておりますが、元はと言えば風邪の原因となるコロナウイルスの一種です。対策の基本はいつもの風邪予防対策と同じく、帰宅したら手洗い・うがい、夜はなるべく早く寝て、食事はしっかり取って風邪をひいても重症化しないような体力をつけておく、という基本をおさえれば良いとされています。

新しいウイルスなので私たちの体には抗体が備わっていないため、体内に侵入すれば感染することはほぼ間違いありません。しかし発症したとしても抗体ができてしまえば、風邪症状が改善されていきます。そのようにして、我々人類は長い歴史の中で様々な未知のウイルスに対応してきました。
そう考えると無闇やたらに怖がらず、きちんと対策を取り、気をつけていけば良いではないか、と少々明るく考えることもできます。

ほとんどの方は抗体を持たないので感染すればほぼ発症してしまうため、一度に大量の発症者が出てしまうと、医療機関の対応能力を超えてしまいます。そうなると必要とする人まで医療が届かなくなる可能性が出てきます。
今回政府から出ているイベント中止や外出を控えるお願い、学校の休校要請などは、発症者が大量に出てしまうような極端なピークを作らず、なだらかに推移させる事が目的でしょう。

死亡者が出ている事で恐ろしさが増幅されていますが、新型コロナウイルスに限らず、毎年季節性の風邪やインフルエンザをきっかけにして肺炎等で亡くなる方は少なくありません。
風邪は万病のもと、と申します。これをきっかけにできる限りの予防対策は常の事として意識して参りましょう。

[公開日時]2020/03/02 16:00 [カテゴリー]

棚卸し

おかげさまで1月14日引っ越しを終え、無事に新園舎での保育をスタートすることができました。
年明け早々にご協力をいただきありがとうございました。職員一同、感謝申し上げます。

新しい環境に移ったことで子供達に混乱があるのではないかと心配しておりましたが、まったくの杞憂でした。
広くなった保育室で、以前は面積の都合で用意できなかったおもちゃが置かれているのを見つけたときの子どもの表情は、喜びで爆発したように見えました。
ほんの数時間で新しい環境に慣れた様子で過ごす様子に、ほっとひと安心です。

一方で大人は新しい環境に馴染むには時間がかかります。
以前は何がどこにあるということが意識もせずに理解していましたが、新園舎では「あれ?どこだっけ?」と探し回っています。
私などは床面積がほぼ倍になった園舎内を移動するだけで筋肉痛になりそうでした。

しかしなにより驚いたのは引っ越しの際に出た「ゴミ」の量でした。いままでも整理整頓してきたはずですが、いざ全てを出してみると「なんでこれを大事に取っておいたんだろう?」というものが出てきます。
倉庫の奥から使っていない棚が出てきて、今まで荷物で一杯で入れられないといっていた場所が無駄になっていた、ということもありました。

毎日のことでは気づかなかった「澱(おり)」の積み重なりが自分たちを圧迫していたと気付かされます。
たまには持っているもの全部を棚卸ししてみると思いもかけない発見とともに、自分たちの思い込みも知ることができると学びのある時間でした。

週明けは2月3日の節分です。これを過ぎますと4日立春を迎え、いよいよ春となります。すっきりとした気持ちで新しい季節を迎えられることに感謝したいと思います。

[公開日時]2020/02/03 16:00 [カテゴリー]

さようなら今井保育園、よろしく今井保育園

今井保育園の新旧園舎が並んで見られたのは、1月18日まででした。

旧園舎に今までのお礼を言い、新しく命が吹き込まれたような新園舎にこれからよろしくと挨拶をして、14日(火)より新環境での保育をスタートしています。

最初の数時間は物珍しさに興奮していた子供達もすぐに新しい環境に馴染んで、それぞれの面白さと発見を楽しんでいます。

[公開日時]2020/01/19 09:25 [カテゴリー]